〈幼児のコンクール〉演奏の評価≠演奏者の評価

  • 2016.08.11 Thursday
  • 23:01

こんばんは、東京のmiavoce音楽教室のブログです♪
ご覧いただきありがとうございます。


連日の猛暑、まだまだ暑いコンペ本選の夏ですね。

私自身、自分の耳、自分のセンスのチェックを兼ね、
今年もまたレベルが上がっているかなぁ〜と他県まで本選を聴きに出かけ
自分の生徒や知り合いの先生の生徒さんがいない会場で
まっさらな気持ちで審査の立場に立って聴かせていただきました。

全国行きを決めたり、上位入賞していた方々はどの演奏も
「お、この子は上位だな」「これは全国に行ってほしいなぁ」と感じた子と一致し、
今年もひとまず安心。

審査員の先生方の審査の平均を一通り掴むことが出来たものの、
「好き!!」と思った演奏が審査員平均では上位入賞に至らない場合もありました。
2つ〜3つの級を聴いたうちに1人、そういう子に出会うごく稀な例ではありますが、
それでも、「好き!!」と惚れ込んだ分、当事者と同じくらい悔しい思いを味わいます。

当日の不測の事態で実力を出し切れなかった場合には、
それまで真摯に取り組み学んだ音楽に引き続き邁進するのみ、
なのであまり心配していません。
(皆公正な条件の審査に間違いはありませんが、悔しい思いをすることもありますね…)

私が今回考えさせられたのは、未就学クラスでの審査結果でした。
好評価で上位入賞のみなさんはそれぞれやはり、素晴らしい。
そこには疑問なく、安心出来たのですが、
「お!素敵!!この子が全国かな?」と思った子が一人、
奨励賞にもひっかからず、他人事ながら悔しく思いました。

日を置いて冷静に考えてみたところ、
私が惚れ込んだのは、その子の持つ、音楽への順応力と歌心です。
与えられた条件のもとで、精一杯の音楽を表現し、歌うことが出来る子なのだと感じました。
(未就学クラスのうちから自分で表現し歌えるということは本当に光る才能です!)

「与えられた条件」というのは、まず、選曲。
これはおそらく、演奏者の個性や実力を考慮しながら先生が選んだ曲でしょう。
(指導者がそれぞれのレベル、課題や目標に合わせて曲を選ぶことは、当然ですね)

次に、楽譜の解釈。
テンポ設定からフレーズの区切り方、強弱、ritのかけ方などなど・・・
これは、レッスンで受けた指示がそのまま子どもの演奏に出てきます。
例えば、音楽的な解釈では、一般的にアクセントをつける箇所でない場所に、
明らかによく練習されたアクセントが入っている、など。
(指の技術的な問題ではなく、明らかに計画されているもののお話です)
(奇抜なアイデアは相当上手に演奏しないと、表現として成立しません)
音楽的にはトンチンカンになってしまっても、
「奏者の演奏能力そのもの」は否定出来ないと感じるのです。

舞踊音楽でそのテンポ設定が速すぎる、などもそうです。
先生に指定されたテンポを実現する「演奏能力」は素晴らしいと思うのです。
ただ、音楽的にテンポ設定に説得力がない場合、その演奏は評価を受けられないのもごく当然です。

(つまり、いつも、審査結果は妥当だということですね・・・)

特に小さな子どもの部に関しては、
指導者の音楽のセンスがダイレクトに子どもの演奏に影響します。
フレーズの歌い方、響きの感じ方、音楽の運び方…

書道をするとき、横にお手本を置いて、真似して書きますよね。
「美しい字」に注目するか、「お手本に対してどのようにアプローチ出来たか」に注目するか。
極端なたとえ話ですが、遠からず、だと思います。

ですから、「どのような演奏だったか」という音楽の結果だけでなく
「こう演奏しよう、と計画した物を実現出来たか」という子どもの姿もまた、
その子が持つ音楽の大きな才能だと思います。

そのため指導者の立場で演奏を聴いていると、
「音楽そのもの」よりも、「演奏者」に注目してしまい、
「この子は持ってる!!素敵な子発見!!」となります。
与えられた条件の中でベストを尽くしたその才能を高く評価したくなるんです。

でもコンペは「音楽そのもの」が審査対象。

(そう、だから、良い評価を受けられなくても、奏者自身が否定された訳ではありません!
音楽性とテクニックの獲得にむかって、鍛錬すれば良いだけです。
何が美しい音楽なのか、音楽がどうあるのか、ソルフェージュの学びがここで大切になってきますね。
いつか音楽家になったなら、自分自身の音楽を自分の全責任で表現する時がきます)

今回私は未就学時を聴くにあたって、
演奏そのものより、演奏者の才能に目が行き、審査の耳から逸脱してしまったようです。
それでも、その才能で演奏された音楽を評価したい気持ちは山々…  難しいなぁ。

指導者の指導がその時の生徒の発達段階に合わせて的確であっても、
「未来につながる良い学び」と「完成された演奏」が必ずしも一致する訳ではありません。

ですから、賞のように目に見える結果での評価に惑わされることなく、
引き続き良い勉強を続けてください。
音楽のセンス(ソルフェージュ能力)を磨いてゆくことも忘れずに。

ピティナのコンペでは、点数のみでなく先生方それぞれの直筆コメントがもらえます。
点数につなげることができなかった光る部分も、コメント欄では自由に「素敵!」と伝えられる、
嬉しいシステムだと思います。

より良いピアノ学習のために、
参加者の豊かな音楽人生のために、
コンペが上手に活用されることを願っています。

(纏まらないままで上手に書けなかったので、落ち着いたら加筆修正しなくては〜汗)

♪megumi
コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM